KURSレポート
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2023.11.24
2023年11月5日(日)、兵庫県淡路市にある淡路市立北淡中学校において、<令和5年度淡路市総合防災訓練>が開催。大阪広域生コンクリート協同組合からは、(株)北淡建設・北淡路生コン工場と、第一生コン(株)・津名工場が、それぞれ生コン車を出し、地元の消防団と協力して訓練の支援にあたった。
当日は、<令和5年度淡路市総合防災訓練概要>の記載に従い、「11月5日(日)午前9時00分、南海トラフ巨大地震により強い揺れが観測され、津波警報が発令された。淡路市においては、震度6を観測、この地震・津波により家屋の倒壊、道路の損壊等被害が発生したほか、電気、ガス、水道などのライフラインに大きな打撃を受け、人的及び物的に甚大な被害が発生した」との想定で、訓練がスタートした。
まずは各地域での訓練だ。住民は午前9時00分の防災放送を合図に、机の下に入るなど、その場で身を低くし頭を守る 【シェイクアウト訓練】を1分程度実施。続いて、【津波避難訓練】として、地域の公民館や集会所など、あらかじめ決められた避難所へ移動した。
その後は、訓練会場での【防災訓練】参加者は北淡中学校へ向かい、中学校で待機していた生徒と合流。市民や生徒らは 、10時00分から校舎内や教室、グラウンドなどで防災講話、避難所設置訓練、煙体験・初期消火訓練など、指定された様々な訓練を体験した。
今回、生コンプラントが参加支援したのは、生コン車が運んできた消火用水を水槽へ溜める、排水(排出)体験と放水訓練だ。
【訓練項目】
1.シェイクアウト訓練 | 8.屋内救出訓練 |
2.津波避難訓練 | 9.パッククッキング |
3.災害対策本部設置訓練 | 10.炊き出し訓練 |
4.煙体験・初期消火訓練 | 11.福祉避難所開設訓練 |
5.応急救護・搬送法訓練 | 12.展示型訓練 |
6.防災講和 | 13.展示ブース |
7.避難所設営訓練 |
生コンプラントがサポートした放水訓練は、二次災害を想定して行われた。
まず11時20分、2回目の防災放送が入った。最初の地震で数人が壊れた校舎に取り残され、火災が発生。それを消火するために、校舎へ向けて放水するという設定だ。実際の訓練では、校舎への放水ではなく、グラウンドから一段下がった、校門へ向かう道路脇に設置した水槽に水を溜め、校舎へ向ける想定で、グラウンド脇の斜面へ向けて放水を行った。
防災放送が終わると、校内から放水を手伝う(訓練に参加する)生徒が校門前に集合。すぐにサイレンを鳴らしながら消防車が到着し、消防団のメンバーが、手際良くポンプやホースの準備を行った。続いて、消火用水を積んだ生コン車が誘導員の指示に従い、グラウンド横の狭い道路に設置された水槽脇へバックで侵入。水槽へ向けてシュートをセットし、運んできた消火用水の排水(排出)を始めた。
今回、生徒は、放水訓練だけでなく、生コン車のレバーを操作して、水槽に水を溜める作業も体験する。生徒は、初めて触れる本物の生コン車に興味津々だ。最初は緊張しながらも説明を聞くとすぐに慣れ、ドライバーによるサポートを受けつつ、男子も女子も、目を輝かせて体験する姿が印象的に残った。
その後は、消防団のサポートを受けて放水訓練が行われた。生徒は、水圧の強さに驚きつつも、消火ホースの先を両手で支え、しっかりと訓練を行った。万が一、水道が止まったとき、この経験が思い出されるに違いない。
今回は、校外での訓練ということで見学者はなかったが、参加した生徒にとっては、本物の放水と本物の生コン車のレバーを操作したことは、記憶に残る体験となったに違いない。
今後、各地の防災訓練や地域貢献プログラムのひとつとして、参考になるだろう。