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近畿生コン関連協議会

KURSレポート

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  1. KURS・KLWSが<安全対策講習会>を自主開催

2023.04.28

KURS・KLWSが<安全対策講習会>を自主開催

日曜日の午前中にも関わらず50名を超える参加者

2023年4月16日(日)、建交労関西支部(全日本建設交運一般労働組合関西支部、大阪市淀川区)の、建交労会館2階ホールにおいて、KURS(コース=近畿生コン関連協議会)とKLWS(クルーズ=関西労供労組協議会)が主体となる<安全対策委員会>が開催された。

司会進行はKURS幹事の高橋克利氏、講師は同幹事の木村敦豪氏が担当。当日は日曜日の午前中にもかかわらず、KURS・KLWSの幹事、建交労関西支部・生コン産労(連合交通労連関西地方総支部・生コン産業労働組合)の労供メンバーなど、50名を超える参加者があり、熱気に満ちた講習会となった。

司会進行を務めたKURSの高橋克利幹事。

司会進行を務めたKURSの高橋克利幹事。

講師を務めたKURSの木村敦豪幹事。

講師を務めたKURSの木村敦豪幹事。

バック(後進)が多い生コン車。忘れないよう講習会の継続が大切

講習は、KURSの本多裕重副議長の挨拶でスタートした。

「安全対策は、一般社団法人西日本建設関連オーナー会や大阪広域輸送協同組合などの協力を得て、これまでに2回、大規模な講習会が行われてきたが、今回はKURS・KLWS幹事会のなかで、独自での開催を計画し準備を進めてきた。これまでKLWSの11団体で発生した事故事例を集め、分類・調査したなかで、やはり生コン車の特質として、工場でも現場でも<バックをする>ことが多く、後方の確認不足が一つのポイントになっている。(逆に言うと)ここを注意すればかなり事故は減るはず。人は忘れやすい生き物なので、こういう啓蒙活動を続けることが重要。事故をゼロにするという大きな目標を掲げながら、安全に働いていただけるように、この講習会を続けていきたい」と語り、講師の木村氏にバトンを渡した。

開会の挨拶を行うKURSの本多裕重副議長。

開会の挨拶を行うKURSの本多裕重副議長。

実務に近い工程・シーンでの対策や知識を学習

今回の講習会は、サブタイトルに<プラントからの安全運行及び、荷積みから荷卸しまでの安全対策>とあるように、生コンワーカー(主に生コン車ドライバーや誘導員)を対象に、基礎的なことから実務に近い工程・シーンでの対策や知識までを、幅広く学んでもらうことが趣旨となっている。

講師の木村氏は、実務に即した内容について、終始ていねいに解説。途中で参加者に質問をするなど工夫をしつつ、和気あいあいとした雰囲気で進み、約1時間半の講習を終えた。

●<安全対策講習会>の大まかな内容
・基本的な遵守事項
・安全運転の心得
・安全作業の心得
・車両の点検整備要領
・交通事故発生時の現場措置

そして、労組主催の安全対策講習会は今回が初めてであったため、今後に活かす目的で、終了後は参加者からの質問や意見を求めた。参加者からあがったのは、次のような声だ。

●講習会に対する意見
「長時間プロジェクターを見ながら聞いていると、集中力が切れてくるので、間に一度、休憩を入れてほしい」
「プロジェクターで見ていて、バックに色が入っている部分が見づらかった」
「バラセメントのドライバーも対象にしてほしい」
「<焦り>が良くないと言うが、急かしてくるプラントがあるのも事実」 …etc.

参加者のなかには、女性ドライバーの姿もちらほら。

参加者のなかには、女性ドライバーの姿もちらほら。

KURS・KLWSの安全対策に取り組む姿勢をアピール

受講する側から見た意見や、実務者ならではの声もあり、さらにKLWSの山口喜代重副議長からは、内容の充実度、テキストを作り講師も務めた木村氏への感謝と称賛の言葉が出るなど、組織こそ違うが、<安全作業>という目的のもとに集まった労組同士の講習ということもあり、参加者は真剣かつフランクな雰囲気のなかで学ぶことができたのではないだろうか。

木村講師は、それぞれの質疑に対応したが、最後にいただいた<焦り>の問題について「事故は、必ずしも運転手だけの責任とは言い切れません。プラントによっては、生コンの運搬に車両台数をかけて、ゆとりをもって仕事ができるよう配慮してくれるところもありますが、なかには無線で追い立てられたり、プレッシャーが強かったり、供給先の職場環境によるところも多いと思います。ですから、例えば先ほど話したような<指差呼称>をきちんと実践するなどで、<KURS・KLWSは安全対策に取り組んでいる>という姿勢を経営者側にアピールして、それでも事故が減らないなら、会社のほうでも安全対策に取り組んでほしいという申し入れにもつながりますので、まずは今日から、自分たちのできることから始めてほしい」と、参加者にエールを送った。

生コンの鮮度(品質)を保つのも、安心安全で信頼を得るのも使命

講習会の最後は、KLWSの松居順一郎議長より、「今回の講習会は、<基本的な遵守事項>から<交通事故発生時の現場措置>まで、生コンを安全に運ぶために欠かせないポイントを、非常に細かい部分まで解説していただき、たいへん良かったと思います。我々の仕事は、工場から現場まで、生コンの鮮度(品質)を保ちながら届けるという使命があります。そしてそのなかで、仕事をするうえでは安心安全を徹底し信頼を得る、それも使命です。これからも、こういう機会をどんどん増やしていきたいと思いますので、今後とも協力をお願いします」と、閉会の挨拶で締めくくった。

生コン車をバックさせる作業が多い生コン車ドライバーの仕事は、常に危険と隣り合わせだ。しかしそのことを認識し、<自分事>として注意すれば事故は減るはず。今回の講習会を通して参加者は、<安全安心>を<他人事>ではなく、<自分事>として改めて認識してくれたことだろう。

本講習会は今後、KLWS・11団体の労供メンバーにも広げていきたい考えだが、今後は、先ほど参加者から出された意見を活かして、ブラッシュアップした<安全対策講習会>を5回、10回、20回…と、続けていきたい。

具体的な講習内容は、記事の最下部より、テキストをダウンロードして確認いただきたい。

閉会の挨拶を行うKLWS松居順一郎議長。

閉会の挨拶を行うKLWS松居順一郎議長。

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