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KURS/結からのお知らせ
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2026.01.28
2026(令和8)年1月22日、大阪高等裁判所(以下、大阪高裁)は、全日本建設運輸連帯労働組合 関西地区生コン支部(以下、連帯労組関生支部)が控訴していた、荒唐無稽な損害賠償請求訴訟について、すべてを退ける判決を言い渡した。
これは2024(令和6)年1月24日に、大阪広域生コンクリート協同組合(以下、大阪広域協組)と和歌山県広域生コンクリート協同組合、ならびに両協組関係者個人(以下、当該協組ら)が、連帯労組関生支部に対して<監視・威圧><事務所の襲撃><車両の襲撃><名誉毀損><脱退工作>などを行ったとして、連帯労組関生支部側が、1億1,000万円の損害賠償金および支払済までの金利を請求し、大阪地方裁判所(以下、大阪地裁)に訴訟を提起したが<棄却>され(令和6年(ワ)第562号損害賠償請求事件)、その判決結果を不服として、大阪高裁に控訴していた裁判(令和7年(ネ)第437号損害賠償請求事件)が、2026(令和8)年1月22日、大阪高裁は連帯労組関生支部の訴えをすべて退け、原審(ひとつ前の裁判=大阪地裁の判決)を維持し、連帯労組関生支部側の訴えをすべて棄却したものだ。
裁判のポイントについて、下記に解説する。
1 大阪地裁(令和6年)の判決での主な争点
まず原審である大阪地裁の判決での主な争点は、(1)<消滅時効>の成立、と(2)<脱退工作>の有無と正当性の2点だ。
(1)<消滅時効>の成立について
大阪地裁は、連帯労組関生支部が主張する彼らへの<監視・威圧><事務所の襲撃><車両の襲撃><名誉毀損>などの事案について、令和6年1月24日の時点で、すでに時効が成立していると判断。また大阪広域協組が時効を主張することは、権利の悪用には当たらないとした。そのため、上記の行為が不法行為に当たるかどうかを判断するまでもなく、連帯労組関生支部の請求は認められないと結論づけ、連帯労組関生支部の主張を退けた。
(2)<脱退工作>の有無と正当性について
2023(令和5)年4月5日の時点で大阪広域協組は、連帯労組関生支部の組合員である労働者を雇用する、加盟事業者3社に対して、下記ア~エを伝えている。
ア 原告(連帯労組関生支部)構成員が多数逮捕・起訴され、前委員長、現委員長らに有罪判決が出されていること。
イ 原告が労働運動を名目にしながら、当該協組らや顧客等に多大な迷惑をかけてきたこと。
ウ 大阪広域協組のコンプライアンス委員会として、原告に属する労働者を雇用し続けることは、加盟社および大阪広域協組が締結した契約中の<反社会的組織の排除の定め>に違反する恐れがあると判断したこと。
エ これらを理由に、上記労働者に対して、原告からすぐに脱退することを勧める文書を出すよう、加盟事業者に依頼した。
これら大阪広域協組の考えや行動に対する大阪地裁の判断は、
(ア)<上記見解の根拠として示された事実(前記ア・イ)は真実である>こと。
(イ)上記見解が上記事実に基づく評価(前記ウ)として社会通念上許容しうる範囲を逸脱しているとは言えないこと。
(ウ)依頼ではあるが、強制等にわたるものではないこと。
(エ)本件依頼書の交付から、2週間以内にこれを撤回したこと。
(オ)結果としても、実際に脱退した組合員はいなかったこと。
などをあげて、<本件依頼書の交付が、原告の団結権ないし名誉権を違法に侵害するものとまでは言えず、<脱退工作>につき不法行為が成立するということはできない>として、連帯労組関生支部の控訴をすべて退けた。つまり、彼らが主張する<脱退工作>は不法行為ではないということだ。
2 今回の大阪高裁(令和7年)の判決
そして2026(令和8)年1月22日の大阪高裁の判決は、前記大阪地裁の判決に、若干の補足を行った上で、同判決を維持し、連帯労組関生支部の控訴すべてを棄却した。
今回の大阪高裁の控訴審判決は、原告(連帯労組関生支部)が当該協組らに対して主張している<監視・威圧><事務所の襲撃><車両の襲撃><名誉毀損><脱退工作>などの事案が、元々、1億1,000万円もの異常に高額な損害賠償金額を請求するような、社会通念上の範囲を逸脱したものではないということの証明と言える。
また今回の控訴審判決を見てもお分かりいただけると思うが、連帯労組関生支部が常に主張している<産業別労働組合>運動というものが、本来の<産業別労働組合>の労働運動ではなく、正当な組合活動(争議行為を含む)から逸脱していると見なされたことで、彼らが改めて<反社会的組織>であることが明確となった。
我々、KURS(近畿生コン関連協議会)・KLWS(関西労供労組協議会)は、労働組合の争議行為や組合活動を否定するものではない。たとえ要求に正当性があったとしても、彼らのように<社会的道義(モラル・倫理)に違反する組合活動>に対しては、引き続き毅然とした態度で臨むものである。
※この記事は、より多くの組合員に理解してもらえるよう、判決文を少しかみ砕き編集しています。
2026年1月22日、控訴審判決で、連帯労組関生支部に<全面棄却>を言い渡した大阪高等裁判所。