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近畿生コン関連協議会

インタビュー・対談

生の声から、生コン業界動向や気づきを読み取る。

生の声から、生コン業界動向や気づきを読み取る。

  1. 大阪広域生コンクリート協同組合「リーダー座談会」

2018.08.31

大阪広域生コンクリート協同組合「リーダー座談会」

今日は、大阪広域生コンクリート協同組合の大同団結のために先頭に立って奮闘してこられた木村理事長、地神副理事長、大山副理事長、矢倉副理事長、溝尾副理事長、岡本副理事長にお話をうかがいます。

まず、2015年の協同組合の一本化以前は、大阪広域・阪神地区・関西レディーミクスト3つの協同組合と、熾烈な市場獲得競争が展開されている状況でしたが、そういった状況で過当競争をやめて、どうやって大阪広域協組にまとまっていけたのか。その経緯についてお聞きしたいと思います。

また平成7年に大阪広域協組は設立されてから、現在164社191工場が結集して日本最大の協同組合にまで発展しております。生コン価格の値戻しをはじめとした手立て、対策で効果が得られ、加盟組合員の経営改善がされていると思うんですが、その要因もお聞かせください。

これからの、生コン業界のために

大同団結に至った経緯

地神  やはり当時は労働組合も独特の考え方であって相いれない部分も多かったと思うし、経営者の姿勢にも問題があった。利益があがっても労働者に還元しようとはしなかったし。

矢倉  私が経緯を簡単に話します。当時業界が混乱してたのは、まず、それぞれの協同組合の方針の違いがあって、事実上仕事の取り合いをしてた。

大同団結の直前には、もうみんな赤字でした。原価割れでね。だからもう背に腹は代えられないと、皆それぞれが適正な利益をあげようという意識になってまとまったんですよ。

まとまろうとする動きの中で、何が悪かったのか何が原因やったのか検証しながら改善を進めていくうちに、労働組合との関係についても改善が必要ではないかと考えました。

まとまることで経営は改善できてきたということですよね。それで、さきほど出てきた労働組合との関係はスムーズに進んできたんですか?

大山  スムーズにいくわけがない。そこは聞いてくださいよ、労働組合に(笑)。まぁウチは元々、労働組合とは関りがなかった。社によっていろいろあるからね。

大阪広域生コンクリート協同組合 副理事長・業務本部長 大山正芳 氏
(ダイワN通商株式会社 代表取締役)

大阪広域生コンクリート協同組合 副理事長・管理本部長 矢倉完治 氏
(昭和産業株式会社 代表取締役)

私のイメージでは、労働組合は経営者と働く人とをうまくつなぐものと思っていたんですけど。

矢倉  他の業界の労組ならうまくいってたんですけど、この業界には、武建一が引っ張っている連帯労組っていう労組があって、普通の労組とは違う性質の運動をしとったからね。

私も資料見たりお話を聞いたりして知ったんですが、経営者より強くなりすぎて、業界を牛耳っているっているのは違うと思っているんですけど。

大山  真ちゃん(岡本氏)どう?30年の歴史とか話したって(笑)。

溝尾  じゃあ、真ちゃんを助ける意味で私の方から話をします。私は神戸の担当なんですけど、神戸は去年の4月に大阪広域協に加入したんです。で、その3年前から私以外の理事長、副理事長、専務理事等々の方々が非常に汗をかいてくださいました。私も地神さんとは、神戸に工場をお持ちなので良く話をしてたんですけど、立ち位置の違う人をまとめるのに、非常にご苦労をされてきたと思います。

当時は労組との関係も含めてうまく出来るよう進めていました。実際、去年までは混乱はなかったんです。

要は経営改善をするには、結集する方が良いと生コン経営者は分かっているんですけど、それが一番難しい。大同団結が実現できたことはすごいことです。

神戸はどうなんですか?神戸自体はまとまっているのですか?

溝尾  神戸はどっちかというと大阪よりも組織率も高く、労組との関係は深かったですね。

地神  そこは、連帯の圧力やとか言わなアカンわ(笑)。

溝尾  個々には解らないけれど。でも皆さん、これまでの歴史や成り立ち、駆け引きなんかがあって、もちろん経営もあって、関係を続けなければならない事情があった。けど今は新たな思いで、組織で大同団結したということです。

連帯労組のやってきたこと

ところで、大阪広域生コンクリート協同組合は、昨年12月12日のスト以降、威力業務妨害・組織犯罪対策本部というのを設置して対応されていますが、単刀直入にお伺いしますが、連帯労組の武建一氏と、なぜそんなにもめたんですか?

地神  結局は考え方が違う。まぁ最初は私ら経営側も、武さんと上手くやっていこうということで、こっちが一歩も二歩も下がって向こうに合わそうとした。だけど武さんは、それを怯(ひる)んだと勘違いしたと思う。本当のところ、武さんは最初っから自分の言うことを聞かすように、あらゆる手立てを使って、生コン業界を牛耳っていたんですよ。

そんな、力を持っていた人なんですね。

地神  私はそう思ってないよ、最初から。私が平成22年に生コン業界入った時から、おかしな業界やなぁ…と思ったのが、問題の入り口やったと思う。今回のこの大同団結に大きく寄与したと言われるのも、私は当時からずっと連帯の在り方、この業界の在り方がおかしいと思っていたからです。神戸の理事長の溝尾さんにも、この業界おかしいのと違う?って、その時から話していましたよね?

生コン業界は、協同組合というすごく良いルールがあるにも関わらず、イン(組合加入社)とアウト(組合未加入社)がシェアの奪い合いをしていた。しかし、うちは買った工場がたまたまアウトやったけど、買ってすぐに神戸協に話しに行ったんですよ「溝尾さん、うちはいつでも入るよ」って言っていたんです。でも当時は「そんな昨日今日はじめたばっかりの会社、武さんにも挨拶せえへんし、アウトでやってるし、すぐに潰れる」って言われてたんですよ。だから、俺から話は投げたけど、当時の神戸協は乗らなかった。だから、それなら俺は言う事を聞いてもらえるように、影響力を持とうと考えました。それで独自の路線でいきました。そして、ウチ1社で神戸の50%のシェアを持つまでになって、やっと神戸協が話に乗るようになってきてね。

で、当時の神戸協をまとめるのは簡単やったと思う。神戸だけならね。でも生コン業界を見ていったら、大阪側から神戸に越境してくる会社が多かった。ということは、大阪をまとめないと上手くいかないやろなぁ…と思っていた。その頃に大山さんと知り合ったんです。それで大阪で唯一、大山さんも武さん否定派やったんです。

大阪で「武さん?そんなんどうもないよ」っていう考え方の人やったから、よく話すようになって大阪に出てきたんですよ。だから、長いこと武さんという人の力は凄かったんじゃない?俺はそういう風には思わないけど、それだけの影響力を持っていたのは事実やから。

その武氏と一緒にいる事で良い思いをしてきた人もいたという事ですよね?そこと決別して、どうなるのでしょうか?

地神  これからが大事。それを近畿生コン関連協議会にも感じてほしい。

労働組合の幹部ももっと頑張ってもらわなアカン。労働組合で働いてる人とか、みんなが良くなるように誰が音頭をとるのかな?と思う。労働組合はもっと活力的に動いてほしい。でも今までは、こういう苦言もできなかったからね。やっばり本音で話さなアカン。昔の事なんか、もうどうでもええねん。建交労とか産労とかあるんやから。労働組合が。もっとええように発展していってほしい。

大阪広域生コンクリート協同組合 副理事長・戦略本部長 地神秀治 氏
(株式会社阪南大阪生コン 取締役会長)

これからの労働組合・業界

その連帯との決別があって今年、近畿生コン関連協議会と西日本建設関連オーナー会との新たな労使関係がスタートしているんですよね?

地神  例えばこういう会を持って、こういう話し合いがあったことを誰かが見るでしょ?その時に、ええ話ししてくれてるなぁ…だけじゃなく、ええ話の通りになってるな、と実感できなアカン。言うのは簡単や。結果につなげていってやらないとアカンのや。これは誤解のないように聞いてほしいんやけど、業界のことを考えたら、俺は労働組合が追いかけるのは、日給よりまずは年収だと思う。年収が最低でも50歳やったら700万くらいまでを目指さなアカンのと違うかな。でないと、この業界で働く人がいなくなるように思う。それで労働組合側も、もっといい働き方をして、もっと要求してくる団体に変わらなアカンわ。業界の将来を考えたら。

大山  そういえばこの前、今期に限っては、日々雇用の福利厚生資金も出した。

地神  そうや、皆が良くなっていく政策をうつことや。建て前ではダメ。本音でやらな。言うた事は結果につなげる。広域もそうやん。結果が出たから今がある。 だから、そういうのと一緒で労働者にもやっぱり頑張ってほしいわな。もっともっとレベルアップして、上を目指してほしい。それをサポートしてほしいんや。

大山  さっきの年収の話やけど、やっぱり日々雇用の制度が悪いんかもなぁ?

矢倉  お客さんから「社長、もうあの人は来ささんといて」って言われる人材もおる。イベントとか手当とかも良いけど、教育制度も必要。全体がレベルアップすることで、業界の信頼度も上がるし。

そうですね。やっぱり健全な労使関係って言うのは、要求だけでなく、労働者側も仕事や姿勢で返すという意味で、ちゃんと働かないと。

岡本  そうやな。働かんでもええわって言うお兄ちゃんもおったからな。

大山  今では、岡本副理事長も、そんなん偉そうに言うてるけど、若い時は働かんと親父の脛(すね)ばっかりかじっとった(笑)。

岡本  いや、親父の脛はもうなかった(笑)。

はい、いろいろとご意見ご要望ありがとうございます(笑)。

大阪広域生コンクリート協同組合 副理事長・営業本部長 岡本真二 氏
(株式会社岡本生コンクリート 代表取締役)

大阪広域生コンクリート協同組合の組織イメージ

これからの大阪広域協組

地神  もう連帯労組とは関わる事はない。連帯労組のことより、大阪広域協の今後のことのほうが大事や思う。この業界を、これからどうやって良い業界に仕上げるのかが大事やと思うで。そのほうが難しい。

岡本  うちらの業界は経営者も悪かった。ほんまに。労働組合も悪かったけど経営者も悪かってん。経営者の方が悪かったと思うで。

なんか今、いろんな方にお話を伺っていても人手不足、人材不足と仰るんですが…

地神  全然、人手がおらん…全然や。建交労にも、ええ人がおったら連れてきてくれ言うてんねんけどなぁ…。

そうですか…、大きな問題ですね。ところで武建一氏が、この間の6・23の集会の時も、広域協は生コンが値上がりしたら、輸送運賃も上げると言っていた。その約束を守らないからストライキやったと言っていますが、そこのところはどうなんでしょう?。

地神  武さんが約束したって言うけど、ミキサーの運賃の値上げは、あんたらだけでやっても上がらんよって。で、だけど広域の執行部がお手伝いしてあげたら上がるよと。つまり、人の善意や。分かる?どうして広域協組がミキサーの運賃を約束できる?これは本来、広域の仕事じゃない。個社の話しやから。本来は個社の工場に、ミキサーの運賃上げてくださいねと、輸送会社がする話。それを、どう勘違いしたんか分からんけど、約束したからとまくしたててくる。私は値上げのお手伝いをしただけ。

溝尾  そもそも、武さんは値上げしようがしまいが、どっちでもいい。それを盾に、連帯労組にもっと資金を出せと言う話にしたいだけ。結局は…労働者の法律、労働組合の法律を利用して、自分の所に資金が流れるシステムを構築していたということ。

あと武氏が、経営者は歴史的な教訓を得ようとしない、労組の協力がなければ業界の安定はない、大同団結はできないと主張していますが、これに対して、どう思われていますか。

溝尾  まったく反対。

地神  今まであの人が打った政策は、すべて失敗してる。結果がすべて。だから、あの人が大同団結を呼びかけてまとまったことはない。

北ヤードで大きなストライキやって、値上げ勝ち取ったと言うてるけど、全部ウソ。で、自分が打った政策がうまいこといかんかったら、全部、経営者が悪かったとか言う。武さんはマイクパフォーマンスがうまいし、話も上手やし、みんなそれに騙されている。

溝尾  あれは大失敗やったね、2010年、18,000円。

大阪広域生コンクリート協同組合 理事長 溝尾廣治郎 氏
(株式会社溝尾 代表取締役)

だから広域協も連帯労組を相手にはしてない。

地神  まったくしてない。どうぞ頑張ってやってください。だからもうそういう人とは関わらないということで、我々も輸送業も、骨材、労働組合、この業界に携わるすべてが、業界再編をやった訳や。そしてようやく、その日をむかえた。

今はうまいこといっている。値戻しは効いた。いくつかの労働組合とも溝が埋まった。こういう会ももてるようになった。日々雇用にも支援しますよという形もできた。でも今までは全部、お金が労働者には還元されなかった。すごく不透明。広域協組やこの業界から連帯が吸い上げたお金というものは非常に不透明やった。今は凄くわかりやすい。お金が見えるようになった。過去来、だれがいくら持って帰ったのか、どうなったのかさっぱりわからなかった。そのような使い方をしていた武建一には、この業界におる資格はまったくない。今ウチほどきれいな協同組合はないよ。我々は木村氏も、大山氏も、岡本氏も、矢倉氏も、溝尾氏も、誰ひとり経費をもっていない。言うたら悪いけど、理事長・副理事長のやり損。役得じゃなくて役損。体はとられる、金はとられる、裁判は訴えられる(笑)。ほんま役損や。そやけど最後に、健全な形に仕上げていくよ。

連帯労組のやり方は嫌がらせ。嫌がらせで業界を支配しただけ。嫌がらせは上手やね。日本一や。で、要は事実ではよう争わん。ねじ曲げたことしかようやらん団体。私らは、卑怯なことはしない。全部、責任とってやる。だから言いたい、武さんも人のせいにはしないで責任とってください、とね。

それでは最後に木村理事長に、先月行われた大阪広域生コンクリート協同組合の第24回通常総会で、新体制そして次年度の方針が決定されましたが、改めてその内容、抱負などをお聞かせいただけないでしょうか。

大阪広域生コンクリート協同組合 理事長 木村貴洋 氏

木村  価格も来年度の価格を打ち出しました。各事業者の収益率も上がってきた。今後先ほども議論があったように、ここに関わる全業者で、きちっとした体制をつくりましょう。上から下まで。経営者が様変わりして、生コン業界の運営を健全なものにしょうと、この組織が来年、4月からスタートします。今までは、上昇するレベルまで上がった。そしてこれから水平飛行に入っていく。そこは今度の通常総会で決まりました。各経営者の目標が見えた。透明性もあるし、公平さもある。そこが一番大きいとこですね。これからの未来展望としては、需要減もあるけれど、ようやく中身を充実していく体制に入ってきたということですね。我々も頑張ります。

本日は皆さまお忙しい中、お話をお聞かせいただきまして、ありがとうございました。

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