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近畿生コン関連協議会

独占連載「偽装労組」

連帯ユニオン関生支部の正体を暴く。

連帯ユニオン関生支部の正体を暴く。

  1. Vol.35 京都加茂生コン強要未遂事件3

2021.02.15

Vol.35 京都加茂生コン強要未遂事件3

昨年2020年12月17日、京都地裁が強要未遂で、連帯ユニオン関西生コン支部(以下、関生支部)の組合員2人に有罪判決を言い渡した、京都府木津川市加茂町に本社を置く(株)村田建材(通称加茂生コン、以下、同社)事件について、引き続きレポートしたい。

「うそや」「なんの病気や」と罵声あびせる

強要未遂の罪に問われた現場で、何が起こったのか。

「うそや」「急にそんなんなるわけない。今までしゃべっとったのに。なんの病気や」「書いてもらえるまで帰られへん」。2016年11月27日午後3時30分頃、この日の執拗な<就労証明書>作成・交付要求に、同社社長の妻である、代理のY取締役は、ぐったりして声が出せなくなった。高血圧緊急症を発症したのだ。そのY取締役に吉田・安井両被告は、こんな罵声を浴びせ続けた。それは約10分間に渡った。この間、長男のT取締役は、何度も彼らに外に出るよう求めたものの、これを無視し、救急車が到着した後も罵声を浴びせ続けた。Y取締役はその後、高血圧緊急症により7日間の休業を要する旨、診断された。同様の要求は、翌28日、同29日、同30日、同年12月1日と続いた。同月2日以降、同社周辺に関生支部組合員をたむろさせ、同社従業員らの動静を監視した。

「われぇ、何をぬかしとんねん」と怒号

そして同年12月4日、同社に押しかけた安井被告は、Y取締役にこう怒声を浴びせ続けた。

「何が弁護士や。関係あらへんがな、書いてもらわな。お前も何や、うちの行動に何ケチつけとんねん。こらぁ、おい」「ほな解決せんかい」。さらに、就労証明書を机にたたきつけ、今度は松尾紘輔被告がこう怒号を浴びせた。「何ぬかしとんねん。われぇ。おい、こらぁ、ほんま。労働者の雇用責任もまともにやらんとやな。団体交渉も持たんと、法律違反ばっかりやりやがって。こら、こんなもんで何をぬかしとんねん。こら、われ、ほんま」。

判決は、<罪となる事実>として11月27日、体調不良に陥ったY取締役をなお執拗に脅迫しつづけたこと、同月29日には吉田・安井両被告が松尾被告と共謀の上、合計4回も同社に押しかけ、A組合員の就労証明書を執拗に要求し続けたこと、事務所周辺に組合員をたむろさせ従業員を監視したことを挙げた。さらに判決では、さきに紹介した12月4日の脅迫についても<罪となる事実>と指摘し、こう述べている。「A組合員を雇用している旨の就労証明書の作成・提出を要求し、もしこの要求に応じなければ、Y取締役及び親族の身体、自由、財産等に危害を加えかねない旨の気勢を示して怖がらせ、もってY取締役に義務なきことを行わせようとしたが、同取締役が要求に応じなかったため、目的を遂げなかった」。

市がA組合員の入所申立書を受け付け

ところで、同裁判の争点ともなった、A組合員の子どもの、保育所通所のための就労証明書について関生支部側は、事実を隠して、同証明書の発行を同社側に要求し続けていた。実は、同年11月28日午後4時頃、吉田被告とA組合員及びその妻が、木津川市役所<こども宝課>を訪れ、同課課長補佐から、「就労証明書の提出が困難であれば、Aさんが作成した申立書でも保育の必要性を証する書類として扱える」と、教えられたのだ。A組合員は、その場で申立書を作成し、来年度の保育の必要性を証する書類として提出した。その際、保育を必要とする事由を<就労>ではなく、<その他>とした上で、同申立書は同日市が受付け、A組合員の保育所問題は一応、解決した。ところが、吉田・安井両被告や松尾被告らは、この事実を隠して、Y取締役に「就労証明書を出せ」と、脅迫を繰り返していたのである。

事実、同月30日、この日3回目の会社訪問となった午後1時30分頃から午後2時30分頃までの間、Y取締役に対して、こう言い続け、就労証明書の作成・交付を求め続けた。

<解決済み>の問題かくし脅し続ける

「在籍証明の話や。これはもう、何が何でも書いてもらいたい。工事がなくなろうが、何をしようが。僕らとことんこの問題話しますよ」。これにY取締役が「木津川市役所は、Aの子どもを来年度保育所に通わせるに当たって、村田建材の就労証明書は求めていない」と告げたところ、こんな返事を返し、なお、就労証明書を求めた。「市の話はいいんです。連帯労働組合関西生コン支部と村田建材との話です」「毎日来られるのが嫌やったら、ちゃんと考え出して下さい。出す前提やないと、僕らも引けませんて。また、明日も僕ら来ますけども」。

すでに木津川市に書類を提出し、受付けられているのを隠して、同問題を理由に脅迫し続けたのだ。およそ労働組合とは無縁の、自らの目的を実現するためにはどんな手段も使う、関生流の中小企業いじめの典型例だ。

次回は、裁判で何が争点になり、検察側と弁護側は何を主張し、裁判所がそれをどう判断したかレポートする。

廃業に追い込まれた<加茂生コン>。

廃業に追い込まれた<加茂生コン>。

※記事をより読みやすくする目的で、偽装労組Vol.4から、強調の意味での「 」や、新たに登場する会社名については、2回目以降の(株)表記を省略しています。

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