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近畿生コン関連協議会

独占連載「偽装労組」

連帯ユニオン関生支部の正体を暴く。

連帯ユニオン関生支部の正体を暴く。

  1. Vol.50 武委員長 威力業務妨害・恐喝未遂で有罪判決5

2021.09.30

Vol.50 武委員長 威力業務妨害・恐喝未遂で有罪判決5

今回は威力業務妨害について、全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部(通称、連帯ユニオン関生支部、以下関生支部)の柳充被告(元副委員長、以下、柳被告)と実行行為者、武建一被告との共謀について、大阪地検の判決を紹介する。

柳被告と地神氏が双方の交渉窓口

柳被告は、関生支部副委員長を務めていた2015年頃から、同支部の交渉役として、大阪広域協(大阪広域生コンクリート協同組合、大阪市中央区)の副理事長である地神秀治氏と会合を重ね、2016年10月、副委員長退任後も、関生支部アドバイザーとして、地神氏との会合を引き続き行ってきた。2017年9月29日から、同年12月8日までの間にも、柳被告は地神氏と少なくとも5回にわたり会合を重ねている。この会合には、武被告や大阪広域協の矢倉完治副理事長(当時、のちに退任)が同席することもあった。柳被告が地神氏との交渉を行っていたことは、2017年12月8日午後5時44分、同氏との会合直前に、近酸運輸(株)(兵庫県尼崎市)、津守分会(大阪市西成区)会員との間のグループラインで、「来週から○○です」「私は今からGさんとの最終交渉」といメッセージを送っていた。柳被告の供述によれば、「○○」とは<ストライキ>または行動を、「Gさん」とは地神氏を意味すると供述している。関生支部の威力業務妨害事件に対する主張は、「かんたんに言えば『ストライキしたら逮捕されまくったけどそれってどうなの(労働組合なのに…)』」(連帯ユニオン編 2019年1月30日発行/発行元:旬報社)の本のタイトルそのままである。少なくとも大阪広域協は地神氏を、関生支部は柳被告を、それぞれ窓口にした会合を重ねてきたわけで、威力業務妨害での大阪広域協の告訴・告発は一方的なものでなかったことは事実だ。それも、組合員のいない職場での<ストライキ>は、違法行為であり、威力業務妨害以外のなにものでもない。それでも、武委員長は2017年11月25日に開かれた関生支部常任委員会で、「12月12日から無期限ストに入る」と宣言。「逮捕者を出してもやれ」と指示していた。これは、2017年12月8日、柳被告が大阪広域協の窓口役・地神氏に「武委員長から徹底的にやれ、逮捕者を出してもやれと指令が出ている」と告げ、同氏に「環境整備費の支払い」「輸送運賃の値上げをする旨の書面を作成する」ことを要求。しかし、地神氏がこれを拒否したことは、これまで本サイトで伝えてきた通りだ。「労働組合なのにストしたら逮捕されまくった」と言い、それを「共謀罪のリハーサル」とすり替え、事情を知らない良心的な人たちを騙して、自らの運動に巻き込んでいるというのが実態だ。

朝日が、判決直前に武被告主催の見開き広告を掲載

この問題は、朝日新聞が、判決直前に再び、辺野古基地問題で武被告の実名を出して見開きのカラー広告を掲載するなど、その影響力は決して軽視できない。広告費は1億円前後とみられている。関生支部が<解決金>で得た資金はすくなくとも<100億円>と報道されており、その巨額の資金を元に、これからも弁護士など法曹界やマスコミ、著名人、真偽のほどは不明だが、さらについ先ごろまで<打倒>の対象にしてきた革新政党をも、味方に引き入れたことを公言しており、あらゆる手段を使って、自らの正当性を主張し続けることは間違いない。ちなみに、さきの「ストライしたら逮捕されまくったけど…」が記された本の著者は、小谷野毅(連帯ユニオン書記長)、葛西映子(漫画家)、安田浩一(ノンフィクションライター)、里見和夫弁護士、永嶋靖久弁護士の5氏だ。

<輸送権>を<ストライキ>の根拠に仕立て上げる

話を元に戻す。柳被告は、2017年12月12日午前5時1分頃から、翌13日午後0時27分までの間、グループラインで、「G氏から電話あり」「輸送権の話」「内緒」「親分と話しましたので」などのメッセージを送っている。同月12日午前6時48分から同日午前7時2分までの間に、「中央ブロックアウト」「きた神戸の車桁下で発見」などのメッセージを送っている。さらに、翌13日午後0時24分から同日午後0時26分までの間、関生支部副委員長の七牟禮時夫被告に、「明日から朝日分会のみストライキ」などと送信した。こうしたことから、判決は、柳被告が、妨害行為が行われていた時間帯に、グループラインを通じ、<中央大阪生コン>(大阪市西成区)の現場を把握するとともに、七牟禮被告との通話を通じて、大阪港SS(サービスステーション)の現状を把握。さらに、12月8日行われた地神氏との会合は、<来週>から行われる<ストライキ>、又は行動に向けての最終交渉であり、柳被告はこの日、早朝まで地神氏と<輸送権>の交渉の話しで、連絡を取っていた。同被告がその<輸送権>について、地神氏と話しをする旨のメッセージをわざわざグループラインで送ったのは、<輸送権>が、この朝からの関生支部組合員の行動選択に関係する事柄であり、かつ、その交渉窓口として、地神氏と対峙することを認識していたとみられている。つまり、<輸送権>を争点にして<ストライキ>に入ったということである。

さて、武被告は、<ストライキ>の具体的行動は、ブロックに所属する担当役員が決めるなどと、自らは関係ないと主張し、言い逃れた。しかし、これまでの関生支部での発言や<ストライキ>を行った組合員を称賛し、慰労している実態がある。そもそも、威力業務妨害行為は、関生支部が多数の組合員を動員して、組織的に敢行した行為の一環であり、関生支部の執行委員長という被告人の立場からすれば、組合員が指揮命令系統にしたがって実力行使に及ぶことは、当然、想定していたものと認められると断定。こうしたことから、武被告と柳被告及び西山直洋(執行委員兼争議対策部長)被告との間の共謀は、明白としている。

武建一被告の実名が入った、朝日新聞2021年6月6日朝刊に掲載された見開きカラー広告。

武建一被告の実名が入った、朝日新聞2021年6月6日朝刊に掲載された見開きカラー広告。

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