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  1. KURS・KLWSの’24年春闘、<満額相当>の好回答で合意!

2024.05.08

KURS・KLWSの’24年春闘、<満額相当>の好回答で合意!

これまで充分に議論を重ね、なごやかな表情で最終交渉に臨む労使代表。

2024年4月24日、大阪市中央区にある一般社団法人西日本建設関連オーナー会(以下、オーナー会)の会議室において、近畿生コン関連協議会(以下、KURS)・関西労供労組協議会 (以下、KLWS)とオーナー会との2024年春闘最終交渉が行われ、<満額相当>の好回答で合意した。

この3月6日に春闘集合交渉がはじまってから、労使共に複数回の協議・調整を経て、例年より約1ヶ月遅れとなっていたが、この日ようやく合意に達し、その日のうちに調印となった。

労使代表者が調印した<2024年春闘確認書>の表紙。

労使代表者が調印した<2024年春闘確認書>の表紙。

議論が尽くされ、労使共に和やかな雰囲気のなか合意へ

この日は最終交渉日となったが、前回の交渉以降、労使それぞれで、また労使代表者間での議論を尽くされているため話は早かった。

KURS事務局長の岡元貞道氏から、<確認書>に関して少し補足・追加説明があり、さらに「年始に行われた、広域協組(大阪広域生コンクリート協同組合)の新年互礼会では、木村(貴洋)理事長、地神(秀治)副理事長のお二人からも、今年は従業員の給与を見直すという趣旨の発言もありましたので、そのことをしっかりと受け止めていただきたい」と、広域協組のベースアップに対する考え方を再確認した。それを受ける形で、オーナー会理事の山田英幸氏がコメントを行い、KLWS議長の松居順一郎氏やKLWS副議長の白土武裕氏、KURS副議長の本多裕重氏らとも意見を交換。その後、岡元氏に促される形で要求内容が承認され、和やかな雰囲気のなか、労使代表によって<2024年春闘確認書>と、オーナー会・KURS・KLWSの三者から<関西広域輸送協同組合>へ向けた<要請書>に調印。最後にKURS議長の寺岡正幸氏、KLWS議長の松居順一郎氏からの挨拶があった。

労働者側の代表をつとめるKURS事務局長の岡元貞道氏。

労働者側の代表をつとめるKURS事務局長の岡元貞道氏。

経営者側の代表をつとめるオーナー会理事の山田英幸氏。

経営者側の代表をつとめるオーナー会理事の山田英幸氏。

挨拶を行う、KURS議長の寺岡正幸氏。

挨拶を行う、KURS議長の寺岡正幸氏。

挨拶を行う、KLWS議長の松居順一郎氏。

挨拶を行う、KLWS議長の松居順一郎氏。

オーナー会久保事務局長(左)、KURS寺岡議長(中央)、KLWS松居議長(右)の三者による調印。

オーナー会久保事務局長(左)、KURS寺岡議長(中央)、KLWS松居議長(右)の三者による調印。

正規労働者の賃上げは、個社の事情に配慮して<満額相当>に

ところで、なぜスッキリ<満額回答>とせず、<満額相当>なのだろうか?

もちろん、本当は<満額回答>と書きたいのだが、<2024年春闘確認書>(下記、リンク先PDF資料参照)には、正規労働者の賃金引上げについての項目に、<オーナー会加盟各社は、協議会からの賃上げ要求を正面から受け止め、労使協議し円満解決が図れるよう努力する>とあり、具体的な数字つまり<金額>が書かれていないからだ。数字が書いていない理由には、書けなかった業界事情がある。ご存知の通り生コン製造会社は中小、特に零細企業が多く、その成り立ちや経営者の考え方、経営状況などは多種多様で、労使関係の有無や経緯、給与などの労働条件もバラバラだ。なので、全社一律で支給される一時金等は良いが、給与等については、全社一律の数字を出し辛いからだ。実は前回の交渉までは、我々の<統一要求書>にも数字が提示されていたが、上記のような理由により、オーナー会側と協議・調整の末、業界事情に配慮して前述の表現となった。我々KURS・KLWSは、真っ当な労働組合だ。むやみに声を荒げたり恫喝をするなどの行為は一切行わない。理由もなく対決姿勢はとらない。時間はかかるが、正当な理由があれば話し合いで解決する。

ということで、改めて先ほどの文面を見ていただければお分かりの通り、金額や数字は書かれていないが、誰が見ても<満額回答>に相当すると想像できる内容のため、<満額相当>の好回答と表現した。具体的な合意内容については、下記リンク先より確認してほしい。

<2024年春闘確認書全文>PDF資料

連帯との共闘解消後、KURS・KLWS発足以来の<歴史的春闘>

我々は、 2017年末に<連帯ユニオン関生支部>と袂を分けて、翌2018年1月にはKURSを発足。速やかにオーナー会との新たな集団的労使関係を構築し、その後は<労使一丸>となって、労働組合を騙(かた)る<連帯ユニオン関生支部>の反社会的行為を許さない活動を進める一方で、労使が協調して業界発展を目指す活動を推進。春闘においては、対話と協調による合意をめざし、毎年、粛々と集合交渉を行なってきた。

しかしこれまでの春闘では、非正規労働者に対する経済要求については一定の成果を出せてきたものの、時々の経済状況や業界事情等により、正規雇用労働者に対する経済要求、つまり給与ベースアップは7年間見送られ、無念の思いをしてきた経緯があった。そのためKURS副議長の本多裕重氏からも毎回のように、正社員に対する給与ベースアップを強く、しかし紳士的に要求してきたのだ。

そして今春闘において、非正規雇用労働者の日額賃金については<日額賃金が20,000円に満たない社は、総支給額が20,000円となるようにする>との要求が確認され、加えて、ようやく正規雇用労働者の給与ベースアップも前述のように確認されたことで、正規雇用・非正規雇用、両労働者の経済要求が同時に実現されるという、新たな局面を迎えることができた。まさに<2024年春闘>は、KURS・KLWS発足以来の、歴史的春闘と言える。

今回の調印は、はじめてKURS・KLWSの両議長が出席のもと行われ、非正規雇用労働者の日額賃金については、オーナー会・KURS・KLWSの三者連名の下記<要請書>をもって、調印当日<関西広域輸送協同組合>に提出。そして、その日のうちに合意内容をKLWS加盟組合に連絡し、早期に日額賃金の引き上げ要請が実施できるよう取り計らった。今後、KLWS・KLWS加盟各労組代表・幹事は、<2024年春闘確認書>および<要請書>の内容をしっかりと踏まえて、各社経営陣との交渉に臨んでほしい。

関西広域輸送協同組合へ向けた、オーナー会・KURS・KLWS三者連名の<要請書>。

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