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近畿生コン関連協議会

独占連載「偽装労組」

連帯ユニオン関生支部の正体を暴く。

連帯ユニオン関生支部の正体を暴く。

  1. Vol.16 政治資金規正法違反事件

2020.04.14

Vol.16 政治資金規正法違反事件

偽装労組

権力による、市民や労働組合に対する不当な弾圧事件は、過去から現在にいたるまで数えきれないほど起こっている。同じ<弾圧>でも、連帯ユニオン関西生コン支部(以降、関生支部)の場合はまったく異なる。強要や威力業務妨害、そして恐喝といったいわゆる刑事事件を、労働組合に対する権力の<弾圧事件>にすり替え、自らの犯罪を正当化するのが関生支部の常套手段だ。

<労働組合>の看板を使って犯罪を犯し、法外な<解決金>を取るその手口こそ、<偽装労組>と言われる所以である。

今回の一連の関生事件でも、<共謀罪の先取り>などと主張し、一部メディアや知識人、学者、弁護士などが賛同し、記者会見を開いたり、声明を発表している。これまでから関生支部と行動をともにしてきた<確信氾>もいれば、何も知らず、ただ<権力による組合弾圧>と信じて賛同する人たちもいる。そうしたことから、関生支部はいわゆる知識人の取り込みに懸命だ。今回は、彼らの言う<権力弾圧事件>の例を紹介し、その実態をあきらかにしたい。

パンフレット中面1

連帯が発行しているパンフレット、『関西地区生コン支部事件とは何か』の中面コピー。一部メディアや知識人、学者、弁護士などの賛同が記載されている。

裏金で450万円支出

たとえば、政治資金規正法違反事件。大阪府門真市の戸田ひさよし市議(当時、連帯ユニオン近畿地方本部委員長を兼務)に対し、大阪府警は、政治資金規正法に違反したとして、2005年11月9日、関生支部事務所や戸田市議事務所などを家宅捜索。同年12月8日、戸田市議を逮捕。当時、大谷生コン事件(強要未遂及び威力業務妨害罪、2005年1月13日逮捕、同年2月2日起訴)、旭光コンクリート事件(強要未遂及び威力業務妨害罪、2005年3月9日逮捕、同年3月29日起訴)の、二つの刑事事件で勾留されていた武建一委員長を、同年12月13日逮捕し、同月28日、武委員長と戸田市議は起訴された。公訴事実によると、関生支部が、政党または政治団体ではないのに、門真市内の郵便局に開設された<戸田ひさよしの正しい政治資金管理の会>名義の口座に、2003年1月27日及び同年2月18日の二回にわたって、それぞれ45万円、合計90万円を振り込こみ寄付。さらに、戸田市議がまだ政党・政治団体ではなかったのに、関生支部が同年10月21日、関生支部事務所で事務員が、政治活動資金として360万円を手渡していた。

翌2006年8月24日、大阪地裁は関生支部に罰金50万円、武委員長に罰金50万円と公民権停止2年、戸田ひさよし友の会(戸田ひさよしの正しい政治資金管理の会)に罰金30万円、追徴金90万円、戸田市議に罰金50万円、公民権停止2年、追徴金360万円の判決を下した。武委員長と戸田市議は控訴したが敗訴し、一審判決が確定。戸田市議は失職した(戸田市議はその後、門真市議に復帰したが、昨年の市議選挙で落選した)。

戸田前市議は、よくも<正しい政治資金管理の会>などという口座を設けたものだが、やっていたことは真逆の「不正政治資金管理の会」だったわけである。

実は、この政治資金が関生支部からの裏金だったこともあきらかになっている。当時、関生支部の会計担当者が付けていた<裏帳簿>(特別会計ノート)によると、「1/27 戸田ひさよし 政治活動支援 90万円振込み」「10/21 戸田ひさよし 委員長扱い 政治活動費として 前払い 10万×36カ月(3年分)H15年.10月~H18年.9月迄出」と記載されている。戸田氏はこのカネを自らのホームページで連帯ユニオン近畿地方本部委員長の報酬と主張していたが、真実は隠せなかった。

 

今度は<共謀罪の先取り>にすりかえ

2006年5月に発行されたパンフレット『関西地区生コン支部事件とは何か』(全日本建設運輸連帯労働組合(連帯ユニオン))によれば、権力による<弾圧事件>は、さきに武委員長の件で紹介した大谷生コン事件が第一事件で、第二事件が旭光コンクリート事件、そして第三事件は、今回紹介した政治資金規正法事件である。さらに第四の事件として、2005年に関生支部や組合幹部宅に家宅捜索が入った背任事件をあげている。このパンフレットの裏表紙のキャッチコピーは「STOP!戦争国家警察国家への道-盗聴法、共謀罪、教育基本法改悪、そして仕上げは改憲。知らないうちに、パズルのピースが次々とはめられて行きます。この道はいつか来た道、そう、戦争へと続く道です」である。

それから10年以上経たいま、関生支部は同じ犯罪を繰り返し、今度は自分たちの犯罪を<共謀罪の先取り>にすり替えている。<共謀罪の先取り>というならば、むしろ<労働組合>を偽装した関生支部の数々の犯罪が権力にとって格好の口実になるというのが真実だろう。

次回も引き続き、<偽装労組>の実態をあきらかにしていきたい。

パンフレット表紙
パンフレット中面2

パンフレット『関西地区生コン支部事件とは何か』のコピー(図版上…表紙・裏表紙、下…中面)。

※記事をより読みやすくする目的で、偽装労組Vol.4から、強調の意味での「 」や、新たに登場する会社名については、2回目以降の(株)表記を省略しています。

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