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近畿生コン関連協議会

独占連載「偽装労組」

連帯ユニオン関生支部の正体を暴く。

連帯ユニオン関生支部の正体を暴く。

  1. Vol.3 脅しのヒエラルキー

2019.09.30

Vol.3 脅しのヒエラルキー

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労働組合の名を騙(かた)り、建設関連企業に対して本来の組合運動とはほど遠い「恐喝」や「威力業務妨害」など反社会的行為で巨額の資金を獲得していた「連帯ユニオン関西生コン支部」。大量の逮捕者を出すなど「労働組合」運動史上、前例のない大規模な組織的犯罪が暴かれている。トップの武建一被告はこれまでに7回(2019年9月4日現在)、同被告の「右腕」、「関西生コン支部」の「金庫番」とも呼ばれている副委員長・湯川祐司被告は同じく8回(同)も逮捕されるなど2人が事件の主導的役割を果たしていたことが浮き彫りになっている。
今回は準大手ゼネコン「(株)フジタ」関連の商社支店長に対する恐喝未遂事件で武、湯川両被告が果たした役割についてあきらかにしたい。

頂点は武被告

2018年11月2日、大津地裁で開かれた武被告、湯川被告、城野正浩被告(同支部執行委員・政策調査部長)、松尾紘輔被告(同支部執行委員)ら「連帯ユニオン関西生コン支部」幹部4人の初公判での検察側冒頭陳述などによると――。

まず、「関西生コン支部」の意思決定機関の仕組みを紹介したい。委員長である武被告と同被告を補佐する湯川被告ら副委員長が参加する常任委員会があり、その下に、組合活動と各ブロック労組員の指導にあたる城野被告及び松尾被告ら執行委員も参加する執行委員会がある。同執行委員会には武被告、湯川被告も入っている。さらにその下には、活動内容に応じた各専門部、地域ごとの各ブロックが存在する。常任委員会で各専門部やブロックの活動方針などが報告され、問題点などを検討。解決策などを協議した上、組織の活動方針を決定。その後、執行委員会で、その活動方針が各執行委員に知らされ、その活動方針に従って、各専門部及びブロックが活動していた。

大津地方裁判所

大津地方裁判所。

各専門部及びブロックは、その部ないしブロックごとに、担当常任委員及び担当執行委員が決められ、担当委員の指揮の下、その活動を行っていた。京津ブロック及び湖東ブロックは、湯川被告が指揮して活動していた。各ブロックは、担当役員も参加するブロックごとの会議で、活動計画や活動内容を協議。活動内容を記載した報告書を作成し、それを執行委員会及び常任委員会で報告していた。常任委員会は、各ブロックからの報告に基づき、その活動を検証し、その中で武被告は、湯川被告ら他の役員に対して活動内容を指示していた。

武被告をトップとした指揮命令系統にもとづき、前回あきらかにしたように、アウト対策の見返りとして協同組合から売り上げの一部を報酬として得て、その資金源としていた。報道によると、捜査員の話として、その総金額は、100億円にも上ると紹介されている。「関西生コン支部幹部も100億円くらいにはなると、周囲に漏らしていた」(生コン業界関係者)という。

「大変なことになりますよ」

さて、話を恐喝未遂事件の顛末に戻す。「(株)フジタ」は、2017年から第2期工事として「(株)チェリオコーポレンション」の倉庫棟の建設工事を施工することにしていた。しかし第1期工事の生コン供給契約を獲得できなかった「湖東協組」は危機感を募らせ、運営委員長の朝夷健治被告、副理事長の北川義博被告、理事長の奥宗樹被告の3人は、なんとしても2期工事を取ろうと、2016年末、武被告に依頼し、同被告はこれを了承した。

「(株)フジタ」大阪支店は、第1期工事と同じく価格の安いアウト業者の「ダイセイ(株)」から生コンを仕入れる予定だった。2017年3月頃の「湖東協組」と「関西生コン支部」との情報交換の場で、北川被告から2期工事の生コン供給契約の獲得は難しいとの報告を受けた城野被告は、同被告に対して「(株)フジタ」施工現場の生コン供給の調達をしていた同社関連商社大阪支店に赴き、契約締結を要求すること、もし契約を断れば大変なことになる旨、同商社大阪支店に伝えるよう指示した。

湖東協組は、建設業者と生コン供給契約を締結する際、建設業者ないしその調達代理店と「湖東協組」登録販売店との間で契約を締結していた。「(株)チェリオ―コーポレーション」の第2期工事は、登録販売店である「近江アサノコンクリート(株)」が係ることになった。同社の営業部長だった平元良治被告は、北川被告から商社大阪支店への同行を求められたため、上司である同社代表取締役の金子寿男被告(湖東協組副理事長)にこれを報告し、同被告はこれを了承。金子被告は、平元被告を北川被告とともに商社大阪支店に行かせることにした。

2017年3月10日、北川被告は平元被告とともに商社大阪支店を訪れ、「(株)チェリオコーポレーション」の第2期工事の生コン供給契約の締結を要求したが、同大阪支店長から断られたため、同支店長に対して「大変なことになりますよ」などと脅した。北川被告から報告をうけた執行委員である城野被告は「自分らも動く」と伝えた。そして、同月21日及び同月22日、関西生コン支部労組員が、2期工事の現場を訪れ、嫌がらせ行為を行い工事を妨害した。

次回は、結局、恐喝未遂に終わった同工事をめぐる顛末と、なぜ、大阪が本拠地の「関西生コン支部」が滋賀県に進出していったのか、その経緯をあきらかにしたい。

アサノコンクリート株式会社

近江アサノコンクリート株式会社(同社ホームページより)。

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